〔合教科活用問題〕について

◆合教科活用問題は,考査の活用問題から視野を拡げて,生徒も教員も教科の枠を超えて(融合して),総合的な問題・課題に取り組む視点を高めることを目的に,平成28年度から実施しています。
◆次の資料は,平成28年6月の段階で教員に提示した「合教科活用問題」についての基本的なフレームです。すべてがこの通りになっているわけではありませんが,作成の過程や採点手順などは,まさに試行錯誤的な要素もありましたが,教員が協力し合って実施できました。

◆村上が合教科活用問題に関わった3年間の取組について,概要版として紹介させていただきます。合教科活用問題につきましては,府中高校のホームページにおいても掲載しておりませんでした。その主な理由は,①合教科活用問題の取組自体が試行錯誤的な面を有している段階であること ②問題文自体の中に出版物等からの引用が相当量あり,生徒向けの教材として扱う範囲であれば著作権の許容範囲に含まれるものの印刷物やホームページへの掲載にあたっては許可を得る必要がある場合がありますが,その手続きは実際には円滑に進みにくい印象があることです。また,今回掲載している評価ルーブリックは,村上が少し修正しているところがありますので,サンプル的なものとして紹介させていただきます。

◆用語において,「合教科活用問題」と「合教科活用課題」の2種類ありますが,実際のところは混用していますが,生徒向けには「次元の異なる課題に取り組む」という印象を大事にしたいとの思いから「課題」と称しています。

 

〔1〕平成28年度の合教科活用問題について

◆平成28年度に実際に実施したのは,計画通りの「教科統合型」と「問い掛け型」の二種類でした。が,実際の採点となると教科を越えて全員があたる必要があることから,評価ルーブリックを事前に準備して全員会議室に会して一斉に採点を行いました。
◆次の資料は,その概要を一枚ものに整理したものと,評価ルーブリックのサンプルです。

 

〔2〕平成29年度の合教科活用問題について

◆平成29年度の合教科活用問題は,基本的に,前年度と同じ方式で準備,実施しました。模試データとの相関分析は,実際にはどの観点から,どのデータに着目するかの難しさを含んでいる印象があります。

〔3〕平成30年度の合教科活用問題について

◆平成30年度の合教科活用問題も,基本的には前年度までのフレームを継承しながら実施しました。結果的に,問題内容自体が理数的な領域の中でも難易度が高くなった印象があり,合教科活用問題の問題づくりの難しさを,村上としても再認識する面がありました。