〔2〕マスタールーブリックと評価の3観点

 

 ◆ 学校として生徒の資質・能力の育成を図る上では,「指導と評価の一体化」が根幹的に大事になります。教育活動の目的が生徒の資質・能力の育成にある訳ですので,授業などの指導結果として生徒に,どのような力が,どの程度に付いたのかを見極めることが必須であり,その判断基準として「マスタールーブリック」が教員と生徒に共有されていることが大前提のことになります。

◆ 学習指導要領の「何ができるようになるか」の内容が「資質・能力の育成と学習評価の充実」であり,その学習評価について「評価の3観点」が位置付けられていることから,授業を軸とする教育指導の評価基準として「育成を図る資質・能力」が「評価の3観点」とどのような位置構造になっているかをマスタールーブリックで整理しておくことが大事になります。

◆ そうした前提に立つと「マスタールーブリック」は,自校として目指す生徒像,育てたい資質・能力の定着・伸長の具体的な目安・基準の意味を持つことになりますが,そのことは基準として精緻で詳細であるということよりも《大きな捉えで生徒の成長を促すこと》が機能するような分かりやすさが大事なことだと思っています。

 

《ワークシート〔2〕とその考え方》

 ◆ 「マスタールーブリック」は,「育てたい資質・能力」について,入学段階から卒業段階までの教育活動を通して,どの資質・能力について,どの段階・程度まで身に付けることができているかのベースとなる大まかな評価基準表としての要素と,レベルの最も高い段階として位置付ける〔目指すべき規準〕を明示する要素との両面性があります。

◆ 自校の(或いは自分が設定する)資質・能力について,〔学力の3要素・評価の3観点〕との関連性に留意しながら,枠に位置付けます。〔概念〕の枠は,必要に応じて,「資質・能力」の説明などに用います。

◆ レベルごとに文章表記は,資質・能力ごとの横の枠の順序性だけでなく,レベルごとの縦の枠の大まかな整合性にも留意して,その枠に位置付く資質・能力ごとの度合い・内容がイメージできる視点を大事にすることとします。今回の表記では,レベル4を高い位置として記入しますが,レベル設定自体も4段階の考え方だけでなく,枠自体の増減も可能です。また,レベル1についても,「○○ができない」という捉え方でなく,「○○を理解している,○○ができる」という視点が大事になります。

 

ダウンロード
上のエクセルファイルは,このボタンからダウンロードできます。
シート〔2〕 マスタールーブリックと評価の3観点(DL用).xlsx
Microsoft Excel 14.7 KB

《グループ協議・学校協議の概要》

◆ 個人参加・グループ参加によるグループ協議,学校参加による協議の概要を順次掲載しています。 

《協議の論点整理》

◆ グループ協議を通して,協議内容・論点となったことについて,村上が整理してみたものです。

ダウンロード
上のワードファイルは,このボタンからダウンロードできます。
資質・能力の育成と評価〔2〕論点メモ(DL用).docx
Microsoft Word 424.0 KB