意思形成協議の工夫と事例について

〔1〕意思形成協議の工夫

◆高校現場における意思形成の過程はその多くが起案・決裁の方法で,担当者が個人で検討して原案を固めて起案するのが通例ですが,案件自体が大きな影響を与える事例,生徒・教員全体に関りがある取組の創設や見直しなどの場合は,多くの教員や関りが深い教員などの意見・受けとめなどを集約しながら意思形成的な手順が円滑に行われることが大事になります。
◆村上が行ってきた学校としての意思形成の手順の例について,次の資料にまとめてみましたが,その前提として,学校での会議・協議等の場面の設定として,2つの視点をいつも考慮していました。
 ① 参加者・手順等において形式を大事にする会議
 ② 形式的なこととは離れて,課題に対して内実を作り上げることを優先する会議
会議・協議等が必要な場面では,本来でしたら①の会議を優先するのが当然ですが,案件の内容や機能的な原案作成を優先する場面では,②の会議を行っていました。 

 

〔2〕意思形成協議の工夫事例

◆意思形成協議の方法に協議テーブルを設けて,参加者がテーマに対して自分の意見・考えを出し合いながら協議を深めていく手法があります。府中高校の事例では,《◇カリ・マネ>★カリ・マネの実際>資質・能力のルーブリック》のところで「資質・能力のルーブリック」論議を深める時に,教員研修として意思形成協議のもとになる論議を行っている例を示していますが,他の場面でもしばしばこうした協議を行っていました。
◆次の資料は,〔◇学校マネジメント 〔Ⅰ〕> ★《学校経営の要諦》 > 学校状況把握・課題解決〕のところで扱っている内容の中で,意思形成協議のところを取り上げて整え直したものです。実質的には,再掲と位置付けられますが,協議の仕方の一例になると思いますので,ここでも取り上げて紹介することにしました。