〔4〕「総合探究」の全体像と評価

 ◆ 高校の現場で,今まで「総学・総探」にどのように取り組んできたのかを思ってみると,各学校での水準・熟度などに大きな違いがあるのではなかろうかと推測しています。学校事情にも依ることと思いますが,管理職であれ教諭であれ,このところの何年間かのうちに「推進リーダー」の役割を担う人材がいたかどうかの影響が大きいように思っています。自分の教科・科目の範疇とは異なる領域について,意義を理解して校内での取組を進めるには,それなりの意欲と力量が求められると思っています。そうした人材が機能して,学校状況も整っていて,一度ある一定の水準に高まると「総学・総探」には,生徒の力を育む「内在的な力(教育力)」があると思っていて,その水準は一定の高さ以上として機能する可能性が高いように思っています。

◆ 新カリの教科・科目の全面実施に先だって「総探」の取組が進められてきている意義には大きいものがあると思っていますが,今回の観点別評価の導入を機に,学校現場が上手く対応できると,「総探」の全校的な取組水準が高まることが期待できると思っています。私見ですが,高校の教員の多くは,(数的処理以外の文字化などによって)「きちんと評価すること」(評価されること)にやや苦手意識のようなものを持っているのではなかろうかと思っています。

◆ 課題発見・解決学習,生徒自身の在り方・生き方に関わる要素を持っている「総探」の学びについて,それぞれの学校・教員が,どのような視点で,どの程度の評価力を発揮できるかは,評価までを含めての教育活動全体の水準向上に関わることとして大きな要素になるように思っています。 

《ワークシート〔4〕とその考え方》

 ◆ このワークシートは,前回のシート〔3〕の内容を踏まえて,各学校の「総合探究」の全体像・ストーリーと評価との整合性を図ることを企図して村上が作成したものです。

◆ 今回は,「総合探究」と評価の関連性について,全体のストーリーをもとに細かい点の整合性よりも,《大きな全体的な繋がり》の把握を第一目的とします。

◆ ワークとしては,それぞれの白枠欄に,細かく精緻に書く必要はなく,それぞれの内容の「要点・ポイント」を簡潔に整理してみることで,全体の《大きなバランス》を捉えることが大事なことだと思っています。

◆ 「総探」に係る評価の到達点の一つとしての指導要録への記録保存の在り方も,基本台帳的な意味合いも含めて,どのように考えるかを深めておきたいと思っています。

 

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《グループ協議の概要》

◆ 個人参加・グループ参加によるグループ協議の概要を掲載しています。 

《協議の論点整理》

◆ グループ協議を通して,協議内容・論点となったことについて,村上が整理してみたものです。

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