〔5〕教科・科目の観点別評価

 ◆ 高校の現場での成績評定・評価には,少なくとも私の身近な高校では観点別評価は導入していなくて,従来的な定期考査や実技・実習評価などが中心となっていたと思っています。

◆ 府中高校だけでなく,定期考査では,思考力・判断力・表現力に重きを置いた「活用問題」などの試みも行われてきていましたが,全体的な印象では,「記憶力を基盤とする知識(学力の定着度)」を評価するウエイトがかなり大きかったと思っています。

◆ 新カリの全面実施に伴って指導要録の様式にも観点別評価の欄が設けられていることも相俟って,「根拠が明確で説明責任を果たすことができる」観点別評価が求められている状況になったことを受けて,私見的には,学習指導要領に定められた教科・科目の目標の達成度合いを基軸としながら,その学習指導要領に基づいた考え方で位置付けている学校としての「育てたい資質・能力」の評価規準であるマスタールーブリックとの「緩やかな整合性」を図りつつ観点別評価を機能させるのが良いように思っています。

 

《ワークシート〔5〕とその考え方》

 ◆ このワークシートは,評価の大きな領域を占める教科・科目の観点別評価の実際的な考え方整理を企図して村上が作成したものです。

◆ 今回は,講義調の授業の観点別整理と実技・実習系の授業の観点別整理を同時に「見える化」することにより,論点・考え方整理の明確化を意識しています。

◆ 教科・科目には,それ自体の「目標」がありますが,学習指導要領自体が「学力の3要素」を軸に資質・能力の育成を掲げていますので,「資質・能力の育成と評価」のマスタールーブリックを援用的に教科・科目の観点別の評価規準として援用することや一定の根拠とすることには妥当性があると思っています。

◆ 逆に,ワークシート〔3〕・〔4〕の「総探」に係る評価の在り方を捉え直してみた上で,このワークシート〔5〕と,「マスタールーブリック」との整合性の捉え方,位置付け方などを吟味しておくことは大事なことだと思っています。

 

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シート〔5〕 教科・科目と評価(DL用).xlsx
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《参考》協議参加者が作成中のマスタールーブリック(ワークシート〔2〕)

《グループ協議の概要》

◆ 個人参加によるグループ協議の概要を掲載しています。 

《協議の論点整理》

◆ グループ協議を通して,協議内容・論点となったことについて,村上が整理してみたものです。

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