【10】正解のない課題の評価基準について

◆ 学校現場で児童・生徒の「評価」に直接関わってきた人の中には,手順的には当該校の教務ルールに従いながらも,内心どこかで「この評価で本当に良いのだろうか?」と思い悩んだことがある人も多いのではなかろうかと思います。
◆ 文科省が定めてきた評価・評定の考え方自体が「集団に準拠した評価」(いわゆる相対評価)から,現在では「目標に準拠した評価」(いわゆる絶対評価)へと変遷してきている状況ですので,実際に目の前に児童・生徒がいて行う「評価」の難しさを感じることは在り得ることと思います。
◆ また,評価の観点や評価の対象を整理した上で,教務ルールに従って「評価」を行っているにしても,従前の視点であった「関心・意欲・態度」についての「評価の妥当性」について思いを巡らした方も多くいるのではなかろうかと思います。大きなルールや考え方・手順が整理されていることがらでも,全てに亘ってバランス良く機能するとは限らない面があると思っています。
◆さらに,これからは今まで以上に,「生きる力」と社会との関りを意識したり,「主体的に学習に取り組む態度」をどのようして「評価」するかということが中心となっているので,それ自体が,「正解のない問い」に向き合うような側面を持ってしまう可能性があるように感じています。
◆「社会の中に位置付いている学校」自体が社会と直接の関りを有し,児童・生徒も直接的に協働活動を行っている社会の構成員であることを踏まえながら,社会的事象や人の行動の在り方等についてどのように受けとめ,判断し,「評価」するかということについて思いを巡らせておくことは,意義あることと思っています。

◆次の資料は,日常生活での事柄,社会的事象などに対する「判断,評価」の背景にある「評価基準」について,考えをまとめてみたものです。参考に・・というよりも,まずは,あれこれと思いを巡らせてみていただければ・・と思います。

 

 

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